マラソン初心者が悩むことといえば、どんな練習をすればよいかわからないことだと思います。練習メニューは自分の目標によって大きく変わっていきます。今回は、マラソン初心者が初めてのフルマラソンを完走することを目標にした練習メニューについて説明したいと思います。ぜひ、最後まで読んでください。
練習の基本ルールと原則

具体的な練習メニューを紹介する前にまずは、練習の基本ルールと原則について説明したいと思います。この基本ルールと原則を覚えておくことでケガなくマラソン練習を継続することができますので頭に入れておいてください。
無理をしない
ケガ、体調不良、体の違和感を感じたときは体が完全に回復するまで練習を休みましょう。ケガ、体調不良がある状態で練習をしても練習で得られる効果が少なくなりますし、無理して頑張ったことで症状が悪化すると完全に回復するときよりも練習の中断期間が延びてしまいます。また、体に違和感を感じているときに練習を継続するとケガ、体調不良につながります。練習が継続できるようにケガ、体調不良の予防はしっかり行いましょう。マラソンの走力を上げる一番の近道は、練習を点で考えるのではなく、線で考えることです。ケガ、体調不良で練習を中断せず、継続した練習ができるようにしましょう。練習を継続することができれば必ず結果がついてきます。
練習で得た能力は維持される
一度、練習で得られた身体能力はすぐに落ちることはなく維持されます。なので、次の練習までに時間が空いてしまったとしてもあせることはありません。練習の中断が1週間以上にならなければ練習メニューを軽めに調整する必要はなく前回と同じ強度の練習を行っても問題ありません。
身体能力の向上には限界がある
練習で得られる身体能力は、個人差がありますが1カ月を過ぎると身体能力向上に限界がきます。ただし、このタイミングで練習の強度を上げることで身体能力をさらに向上させることができます。なので、1カ月以上練習を無理なく継続することができたら練習強度を上げて新たな身体能力を獲得しましょう。
栄養と休養を大切にする
ケガ、体調不良なく練習を継続させるには、栄養補給と休養がとても重要です。毎日、練習を頑張っていても栄養バランスの偏った食事を摂ってしまうと疲労の回復が遅れるだけでなく、ケガ、体調不良の原因になります。現代人が不足しがちな栄養素(カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、鉄分など)を考えて食事を毎食用意することが難しい人もいると思いますので手軽に補給できるプロテインやサプリなどを活用することをおすすめします。

また、休むべき時にしっかり休まなければ体の回復が追い付いていない状態で練習をすることになりますのでケガを誘発します。ケガ、体調不良を予防するためには栄養補給と休養が重要になります。詳しい栄養補給と休養については下記の関連記事を参考にしてください。
適切なランニングシューズでトレーニングを行う
ランニングシューズは常に地面からの衝撃を受けており、足の疲労、ケガから私たちの体を守ってくれます。目的に合ったシューズを使用することは、コンディションの不調、ケガなく長期間トレーニングをするためにとても重要です。
下記の関連記事ではランニングシューズの選び方について説明していますのでぜひ参考にしてください。
具体的な練習メニュー例

ここからは、具体的な練習メニュー例を紹介します。今回紹介する練習メニューをすべて行うと約4カ月かかりますので、最低でも4カ月は練習に充てる時間を確保しましょう。また、どうしても走ることができない日もあると思いますので、自分の生活スタイルに合わせて練習メニュー、休養日を変更しましょう。
練習開始~3週
まずは、週3日体を動かす時間を確保しましょう。1回の練習時間は30分です。30分間体を動かすことに慣れましょう。練習内容はE(イージー)ジョグと歩きを同じ時間交互に繰り返します。E(イージー)ジョグ1分または2分でも余裕があるようでしたらE(イージー)ジョグの時間を増やしましょう。ただし、運動時間が30分を超えないように調整してください。この内容を3週間続けましょう。下記は練習内容の例です。
- (Eジョグ1分+歩き1分)×15
- (Eジョグ1分+歩き1分)×6+(Eジョグ3分+歩き3分)×3
- (Eジョグ1分+歩き1分)×7+(Eジョグ2分+歩き2分)×4
E(イージー)ジョグについての説明は、こちらの関連記事を参考にしてください。
4週〜5週
4週目から週3日の回数は変わりませんが、運動時間を30分→40分に増やします。また、1回のEジョグの時間も1〜2分増やします。Eジョグの時間を増やす分歩きの時間も増やしましょう。Eジョグと歩きの時間は苦しくない範囲で増やしても良いですが、合計の運動時間が40分以上にならないようにしましょう。この内容を2週間続けましょう。
- (Eジョグ5分+歩き5分)×4
- (Eジョグ2分+歩き2分)×10
- (Eジョグ4分+歩き4分)×5
6週~7週
このくらいの期間練習を継続することができていれば個人差もあると思いますが、体型にも変化が見られマラソンランナーらしい無駄のない体型になっているでしょう。
6週目から運動時間が45~55分になり、歩きの時間を減らしていきます。また、WS(ウィンドスプリント)、T(閾値)ランニングというスピード系の練習が追加されます。T(閾値)ランニングについては下記の関連記事を参考にしてください。また、自分のT(閾値)ペースを知りたい人は下記のリンク先も参考にしてください。
※WS(ウィンドスプリント)とは、15~20秒のダッシュまではいかない速いペースで走り、息が完全に整うまで回復してから走ることを繰り返す練習です。「流し」と言われることもあります。
- Eジョグ10分+(T3分、歩き2分)×5+WS×10本+Eジョグ5分or歩き5分
- (Eジョグ15分)×3
- Eジョグ15分+(T5分、歩き2分)×3+Eジョグ15分or (Eジョグ10分+歩き5分)
8週~9週
8週目からは、運動時間が55~60分になります。時間と体力に余裕があれば練習の頻度を週4~5回にしても問題ないでしょう。ここまでくれば、長い距離、時間を走る脚力が出来てきていると思います。自分のレベルアップを実感できてランニングが今まで以上に楽しめるようになるでしょう。
- Eジョグ15分+WS×5+歩き3分+(Eジョグ15分)×2
- Eジョグ5分+歩き5分+Eジョグ20分+歩き5分+T5分+歩き5分+Eジョグ10分
- (Eジョグ15分)×3
- Eジョグ15分+WS×5+歩き5分+T20分+歩き5分+Eジョグ10分
10週〜17週
10週目以降からはポイント練習を週2回に設定します。ポイント練習をしないときは、Eジョグで走行距離を増やします。可能であれば週5日を目標に練習してください。また、ポイント練習は2日連続で行わず、Eジョグor休みを2〜3日はさんで行いましょう。練習例を4パターン紹介しますので、自分に足りないと思うポイント練習を週2回行いましょう。L(ロング)ジョグ、Mペースについては下記の関連記事を参考にしてください。
ポイント練習① | ポイント練習② |
Lジョグ90分 | Eジョグ10分+T10分+Eジョグ5分+(T10分、歩き2分)×2+T5分+Eジョグ20分 |
ポイント練習① | ポイント練習② |
Mペース100分 | Eジョグ10分+(T10分+歩き2分)×3+Eジョグ40分 |
ポイント練習① | ポイント練習② |
Lジョグ150分 | Eジョグ10分+(T10分+歩き2分)×4+Eジョグ10分 |
ポイント練習① | ポイント練習② |
Mペース135分 | Eジョグ10分+(T12分+歩き2分)×3+Eジョグ10分 |
大会1週間前
大会の1週間前になったらケガの予防とコンディション調整のために今までと同じ強度で練習はせずに少しずつ練習の強度を下げます。4日以内になったら1日は必ず休養を入れましょう。
- 大会7日前:Eジョグ90分
- 大会6日前:Eジョグ60分
- 大会5日前:Eジョグ10分+(T5分、歩き2分)×4+Eジョグ10分
- 大会4日前~大会前日:Eジョグ30分、この中の1日は休養。
まとめ
今回は、マラソン初心者がフルマラソンを完走するための練習メニューについて説明しました。42.195キロという長距離を完走することはとてもハードルが高く感じますが、4カ月以上の練習期間を確保してしっかり練習を行うことができれば必ず完走することができます。目標達成に向けて日々努力しましょう。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
引用:ダニエルズのランニング・フォーミュラー 第4版