E(イージー)ジョグとは?
E(イージー)ジョグは、軽い負荷で行うジョギングのことで、初心者から上級者まで幅広いランナーが取り入れる一番基礎となるトレーニングです。ジョギングを軽視してしまう人がいるかもしれませんが、すべてのことは基礎から始まりますのでとても重要な練習です。
会話ができるくらいのゆったりしたペースで走ることが特徴で、体や心肺機能に過度な負荷をかけずにトレーニングを継続することを目的とします。
E(イージー)ジョグの正しいやり方

タカ
主観的に楽に感じていても心拍数が上がっていることがありますので気をつけましょう!
- ペース
- 自分のレースペースを基準に1kmあたり-1分~-1分30秒程のペースが目安。
- どこまでも走れそうなくらいの楽しく会話ができるペース。心拍数を図れるスマートウォッチなどをつけてランニングしている人は自分の最大心拍数60~80%を目安にするとわかりやすいです。
- ※簡易的に自分の最大心拍数を知りたい人は、220-自分の年齢で誤差がありますがある程度正確な数値が出ます。
- ※自分の最大心拍数を正確に知りたい人は、800m程の中距離を速いペースで何本か走ります。2本目の心拍数が1本目よりも低い場合は、1本目の心拍数が最大心拍数になります。逆に、2本目の心拍数が1本目よりも高い場合、3本目を走ります。3本目の心拍数が2本目よりも高ければもう1本追加といったように、追加した本数の時よりも心拍数が上がらない状態になるまで走ることで正確な自分の最大心拍数を確認できます。
- 時間・距離
- 個人の体力や目的によりますが、初心者であれば20~30分、ランニングが習慣化している人は60分が適正時間です。
- 長距離をゆっくり走ることで持久力を高めることも可能。個人差はあると思いますが、距離を考えて走ってしまうとつい頑張りすぎてしまう人が多いと思います。私は設定した時間をしっかり完走することだけを考えて練習しています。
- フォーム
- リラックスした姿勢を維持しながら無理なく自然に走ります。
- クッション性と安定性の高いランニングシューズで走る
- ランニングの衝撃を軽減してくれるクッション性と足が地面に接地したときのブレを抑えてくれる安定性の高いシューズを使用してケガのリスクを減らして走ることが重要です。シューズを購入するときは、このクッション性と安定性を重視して購入しましょう。
ランニングシューズについては、下記の関連記事を参考にしてください。
E(イージー)ジョグの目的

- 疲労回復
- 血流を促進し、筋肉に溜まった乳酸を効率的に排出。関節や筋肉の可動域が狭まらないくらいの疲労であれば、全く動かないで静養しているよりも疲労の回復が早くなります。また、ハードなトレーニング後のアクティブリカバリーに最適です。
- 心肺機能の向上
- ゆっくりしたペースで心臓や肺を鍛え、基礎体力を向上させる。ゆっくりしたペースでもしっかり心肺機能は向上します。
- 持久力の強化
- 長時間走ることで心肺が持久運動に適応します。また、長い距離を走るための筋肉も鍛えることができます。
- ケガのリスク軽減
- 高強度のランニングよりも筋肉や関節に優しく、ケガの予防につながります。
E(イージー)ジョグを効果的に行うコツ
- ウォーミングアップとクールダウンを忘れない
- 動的ストレッチや歩行で体を温め、終了後はストレッチで筋肉をほぐします。
- ペースを一定に保つ
- 心拍数やペースを意識し、常に一定のペースを維持することに集中します。つい走っている間にペースが上がってしまう人がいますが、ペースが上がっていると感じたら速いペースで走りたい気持ちを抑え適正なペースに戻しましょう。これは、ペース感覚をつかむことにも役立ちます。
- 頻度
- 週2~4回程度が目安。走り慣れている人はリカバリーデイにも活用可能です。
- 環境を選ぶ
- 平坦で景色が楽しめる場所を選ぶと、リラックスして走ることができます。
- 新しい道を走ってみるのも新鮮で今まで気づかなかった新しい発見に出会えるかもしれません。
E(イージー)ジョグにおすすめのシチュエーション
- 負荷の高いトレーニングの翌日の疲労抜きとして。
- 軽い筋肉痛など、疲労を感じているときのアクティブリカバリーとして。
- 長距離走や高強度トレーニングに向けた基礎作り。
- 初心者がランニングに慣れるための第一歩として。
まとめ
今回は「E(イージー)ジョグ」について解説しました。けがをせず継続して走力を上げるには練習の大半をこのE(イージー)ジョグにすることをおすすめします。E(イージー)ジョグは基本中の基本の練習ですが適当に走らずフォーム、ペースを意識して集中して取り組みましょう。また、トレーニングの後は、適切な栄養補給と休養をしっかりとることでE(イージー)ジョグでもランニングパフォーマンスを向上させることができます。詳しい栄養補給と休養については下記の関連記事を参考にしてください。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
引用:ダニエルズのランニング・フォーミュラー 第4版